シングルマザーが仕事と育児をしながら運営する「にっこり子ども食堂」起業家(活動家)インタビューNo.2

女性起業家

3人のシングルマザーで結成した任意団体「SOUL FAMILY」の皆さんにインタビューしました。シングルマザーというだけで大変なママ達が「子ども食堂」という新たな挑戦を始めた理由などを伺っていきます。

活動内容とメンバーについて

「SOUL FAMILY」について教えてください。

「誰もが笑顔になれる場所、第二の実家を作りたい」そのような共通の想いから集まった3人のシングルマザーで結成した任意団体です。看護師、保育士、栄養士の強みとシングルマザーの経験を活かした「地域の居場所づくり」を目的に様々な活動を行っています。

出来ることから少しずつ。この夏、「SOUL FAMILY」は、札幌の清田区で子ども食堂をスタートさせました。

協力店舗 わっずカフェ

子ども食堂のお問い合わせは店舗ではなく
「SOULFAMILY」LINEまで!

活動されているメンバーを教えてください

藤井早苗さん 代表
兼ねてより不動産会社社長と協同でシングルマザー支援を行っていた。自らの経験からシングルマザーの境遇の過酷さを体感し、とにかく孤立してほしくないという強い思いから活動を継続中。他二人のメンバーと協力して「SOUL FAMILY」を立ち上げる。

芦田まゆみさん
自らもシングルマザーとして疲弊した生活を送る中、1年ほど前に藤井さんに自宅の片付けのサポートを受けた時に、自分も居場所づくりに興味がある話をしたのがきっかけ。環境の違いで子供たちの笑顔が奪われることがないようにしたい、そのような熱い思いから「SOUL FAMILY」活動を開始。

鹿又裕美さん
自身のコミュニティーで藤井さんと知り合い、その後、藤井さんのシングルマザーのコミュニティーで交流を深め、他メンバーと意気投合する。本業の看護師の他にカウンセラーとしても活動しながら、「SOUL FAMILY」としても活動する。

目次に戻る

活動を始めたきっかけ

ふじい
ふじい

ほんの少しの助け合いで出来ることはたくさんあると思っています。助け合いで循環する社会が理想。この場所で、色々な繋がりができて一人じゃないって思える人が増えてほしい。

あしだ
あしだ

子供が虐待を受けて痛ましい結果になるニュースを見るたびに涙が出て心が痛くなりますが、自分自身発達障害の息子を育ててきて、息子の癇癪が酷い時に息子を可愛いと思えなかった時期がありました。頼れる身内もおらず、行政にも自分が必要とする支援は見つけられず、一人で粛々と残業の多いきつい仕事、家事、育児をしていて本当に孤独で疲弊して息子にイライラして、それを感じる息子の癇癪が酷くなる…そんな悪循環な時期がありました。でも、いろいろ学んで私自身の問題にも気づき、それを受け入れた時から、自分らしく生きること、お母さんが笑っていることが子供の健やかな成長に繋がると感じ、それを実践することで息子が変わり、癇癪を起こさなくなり、息子自身の自己肯定感が育ちました。

この経験から、子供をケアするには親がまず安心安全な状態になることが必要なのだと体感しました。貧困、DV、親自身の発達の問題、いろいろな要因から子供を愛せなくなるケースがあると思いますが、本当は子供を愛しているはず。親自身のケアをすることで、辛い苦しい悲しい思いをする子供が減るお手伝いが出来たら、という想いで活動を始めました。

かのまた
かのまた

安心できる場所があって、いろんな家族で助け合いワイワイ生活したいと思っていた時に藤井さんに出会いました。同じシングルマザーで目指すところも同じだったことから、動き出すきっかけになりました。

目次に戻る

活動を始めるまで

この活動を始めるためにどのような準備をしましたか?また準備するときに大変だったことは何ですか?

ふじい
ふじい

こども食堂は以前一人で取り組もうとしていましたが、仲間を集めることが1番大変でした。町会に挨拶に行ったり、知人に声をかけたりしましたが、「手伝える時は手伝う」という返事で、それももちろん嬉しかったけど、同じ志で同じ方向をみている仲間がほしかった。今は「SOULFAMILY」の仲間がいて、思いをみんなで口にしていったら、どんどん叶っていった感じです。

とにかくやりたいことはどんどん口にしていく。必ず手を差し伸べてくれる人が現れます!

あしだ
あしだ

子供と親の支援がしたい、自分らしく生きたい、自分らしくってなんだろう?と具体的に考えていき、まずはこども食堂という目標ができました。(他にもやりたいことはたくさんあります!)

具体的に何をするかを考えること、それをどんどん周りに発信していくことで、良い繋がり、ご縁が生まれ活動に繋がっています。私達のやりたいことには場所の確保が必須ですが、シングルの私達には高額な出費は出来ないので、そこが一番の問題でした。でもこういう活動がしたい、といろいろな方に発信していたら、無償で場所を提供していただけるご縁に恵まれました。思いを持っていても、行動しなければ誰にも伝わりません。思いを声に出していくこと、行動することが、大変ですが大切だと実感しています。

かのまた
かのまた

それぞれ働いているので、全員集まったり話し合ったりすることが難しい!

作業は出来ること、得意なことを分担してやっています。

目次に戻る

実際に活動を始めてみて

実際に活動を始めてみてどの様に感じていますか?今の活動に対する正直な感想を教えてください。

ふじい
ふじい

助成金や補助金を受けられる体制にしておけば良かったと思っています。ただ元々応援してくださっていたW’sカフェの中野さんや不動産会社社長の鎌田さんのお力添えがなければできなかったと思います。本当に感謝しております。来てくださった方の美味しかったの言葉や笑顔はとてもうれしくて、やってよかったとつくづく思いました。

あしだ
あしだ

何をするにもやはりお金だなぁと感じています(笑)

でも、思いに賛同してくださり、場所や食材を無償で提供してくださる方や、制度面の役に立つ良い情報を教えてくださる方と繋がることができて、安定した活動がしていけそうなので、本当に人のご縁、優しさに感謝しています。

実際に子ども食堂を開催して、たくさんの笑顔に囲まれて、こちらの方がとても癒されました。やってよかったと感じています。

かのまた
かのまた

困っているこども達に温かいご飯を食べてもらいたいという思いから活動を開始しましたが、まだまだ活動の認知度は低く、これからもっとたくさんの人達に知ってもらいたいと思っています。

まだまだ課題は山積みですが、これから必要な人達に支援を届けていくというはじめの一歩を歩み始められたことをとても嬉しく思っています。

目次に戻る

大事にしていること

お仕事と育児をしながら、活動するためにしていること、大事にしていることを教えてください。

ふじい
ふじい

楽しみながらやる。無理しない、させない

自他共に尊重する

全ての出会いに感謝する

あしだ
あしだ

しっかり寝る

あとは藤井さんと同じですね!

かのまた
かのまた

私も同じです。

目次に戻る

メッセージ

最後に、これから新しく何かを始めてみたいと考えている女性へメッセージをお願いします。

ふじい
ふじい

自分の心の声をしっかり聞いてほしいと思っています。

子どもが小さいうちや仕事をしているときは目の前のことにいっぱいいっぱいになり、自分のことは後回しにしがち。

”何をしている時にワクワクする?”

”何をしている時に幸せを感じる?”

”諦めたことはある?”

など、たくさん自分に問いかけて、自分から出てきたメッセージを大切にしてほしいと思います。そしてその思いをどんどん周りに話していってください。必ずいいね!って言って応援してくれる人が現れます。年齢も過去も関係ありません。遅すぎるということもありません。”今ここ”の自分を大切に…

あしだ
あしだ

何かを始めるのに遅いということは無いと思います。

歳をとると脳は変化を嫌がり安定を求めるようになりますが、少しの勇気でそこを越えると、キラキラ輝く朝陽のようなワクワクした景色を見ることができると、現在進行形で感じています。

そして、人はやっぱり、人の中で育まれ、人との繋がり、ご縁の中で成長できる生き物なのだと思います。一人でできることは限られています。

物事を進めていくときに、意に沿わない状況が起こったとしても、こうなりたい、こうありたい、という軸がぶれなければ、すべての経験はこれからの人生に意味があるものだと感じられるようになります。

固定概念というフレームを外して、自分らしく生きるとは?自分はどうありたいのか?ということを具体的に強く思い描くと、そこに行くために必要なツールが与えられる、そんな気がしています。

1度きりの人生、自分らしく生きたいですね。

かのまた
かのまた

自分の人生を自分で創造して行ってほしいです。子供にいろんな経験をさせてあげたいと思うように自分にもたくさんの経験を与えてあげてください!

人生を創造する中の一つに仲間って凄く素敵だと思っています。

人生を楽しんで下さい。

目次に戻る

それぞれの熱い思いから始まった「SOUL FAMILY」の活動。忙しくても、自分らしく、やりたいと思うことを全力で楽しんでいる姿は、きっと多くの女性に勇気と笑顔を届けてくれるのではないでしょうか。

今後は、「血縁を超えた家族ーみんなの第3の居場所作りー」をテーマに掲げ、居場所から広がる町の保健室として、食育や発達障害児を持つ親の支援活動や、親子イベント、放課後デイサービス、シェアハウスなど活動の幅を広げていきたいとお話しする「SOUL FAMILY」の皆さん。今後は活動を継続できるように法人化も目指しているそうですよ!

支援が必要な方はもちろん、一緒に活動してくれる仲間も随時募集しているそうなので、興味のある方はぜひ連絡してみてくださいね。シングルマザーだけでなく、主婦の方も大歓迎だそうですよ!

今はまだ収益には繋がっていないようですが、今後、やりたいと思えることを仕事にしていけるのなら!と考えるだけでワクワクしてきますね!ぜひ読者の皆さんも自分に合った生き方で、自分らしく輝く人生を歩んでほしいと思っています。

目次に戻る

海と家族の写真

デザインと生活では、女性が前向きな人生を送る為の様々なサービスを提供しています。
お気軽にご連絡下さい。

チェック
女性起業家